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下女 (하녀)

先日鑑賞した『パラサイト 半地下の家族』の余韻がすごすぎて
YouTubeで考察動画を見たり、
ネットで解説している記事やブログを読んで
「ふむふむ」という行為を繰り返しております。
みなさん、ディープなところまでよく気がつくなぁと感心しますね。

中でもコチラのブログで書かれている
貧富の格差を「線」で区切られている、
という点はとてもおもしろいですね。
言われないと全く気が付きませんでした。
(一部ネタバレありなので、要注意。)

他にも色々と調べていたら、ポン・ジュノ監督が
影響を受けリスペクトしているキム・ギヨン監督の
1960年の映画『下女』という作品が頻繁にヒットしました。

下女 01

で、気になって即鑑賞。

たしかにパラサイト的な設定で、
サスペンスで悲劇的な感じも似てますね。

下女 02

ストーリーは、中流程度(でしょうか?)の家庭に
下女(家政婦)が住み込みで働くことになり、
下女は夫を誘惑して関係を持ち、妊娠する。
周りに知られて職を失うことを恐れる夫婦は、
下女の言いなりになってしまい、下女が2階に暮らし、
妻は1階で下女のように働くという立場の逆転現象が起こる。

下女 03

パラサイトで鍵となる「階段」が、
『下女』でも頻繁に出てきて、
階層によって立場の優劣を表していますね。

下女 04

この家政婦の女の人が、登場した瞬間から
顔立ちも含めなんとも不気味で、
そもそもこの人、雇わない方が...と観客は秒で分かったハズです(笑)。
立場が逆転する予兆のあたりから悪魔にしか見えませんでした。
とにかくコワい!!

作品の雰囲気は、ヌーヴェルヴァーグの雰囲気と
ヒッチコックの影響も感じさせるテイストでした。
今まで韓国のこの時代の作品は観たことなかったのですが、
こんな作品がちゃんとあるなんて、お見逸れしました。

↓日本語字幕付きの109分ver.の完全版がYouTubeにありました。


↓おそらく当時の物と思われるレトロなポスターも味があります。
下女 06
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テーマ : 映画感想 - ジャンル : 映画

パラサイト 半地下の家族

パラサイト 半地下の家族

昨日、『パラサイト 半地下の家族』を観てきました。
2019年のカンヌ国際映画祭パルムドール受賞、
そして先日、アカデミー賞で作品賞を含む4冠を達成という快挙。
期待がより高まります。

パラサイト 半地下の家族 01

家族全員が失業中で、その日暮らしの半地下に暮らすキム一家が
IT企業のCEOであるパク氏の豪邸へ寄生(パラサイト)していく物語。
ある秘密が映し出された途端、物語は悲劇へ急転直下していく。

ある程度のしんどさは覚悟しておりましたが、
ずーんと重くもあり、さらには切れ味も抜群でした。
ずっと物語にくぎ付け状態で、本当に良く出来た作品だと思います。

ネタバレになるのであまり書けませんが、
物語の象徴でもある「階段」や「雨」が、
格差社会において捉え方が全く違う描写とか素晴らしいですね。

パラサイト 半地下の家族 05

においまで画面から溢れてきそうな半地下の住居と、
こんな家に住みたい!と思うような豪邸も、
住居は全てセットらしいです。
観終わった後には、この家に住みたい!とは思えなくなりましたが...(笑)。
パラサイト 半地下の家族 03

下水の逆流を防ぐため、便器が居住空間より高い位置にあり、
それもまた半地下家族の惨めさを強調している感じがします。

それに対して豪邸の空間の多さ(笑)!
パラサイト 半地下の家族 06

パラサイト 半地下の家族 07

パラサイト 半地下の家族 02

パラサイト 半地下の家族 08

キャストもそれぞれに演じきっていて見事です。
パク夫人を演じるチョ・ヨジュンさんがとてもお美しいです。
パラサイト 半地下の家族 04

おそらく誰もが楽しむことの出来る、
そしてゾワっと身の毛もよだつ作品かと思います。オススメです。



偶然にもシンガーの蒼山幸子さんも
ぼくが観た同日に鑑賞されたそうで、
誰かと共感したかったところ、
SNSにアップされて嬉しい気持ちになりました。


たしかに海外版のポスター素晴らしい!欲しい!

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La Ragazza con La Pistola (結婚大追跡)

週末でしたが飲みにも出ず、ゆっくりと出来る時間が作れたので、
久しぶりに自宅で映画を観ました。
モニカ・ヴィッティ主演の1968年のイタリア映画『結婚大追跡』です。

結婚大追跡 00

当時、日本公開もされていて、
おそらくVHSでは日本語版もあったかと思いますが、
DVD化はイタリア版のみで、
その後も日本語字幕版は制作されていないかと思われます。
で、イタリア語+英語字幕で鑑賞しました。
よって細かいニュアンスは分からない箇所が多々ではあるものの、
おおまかなストーリーは何となく分かりました。

結婚大追跡 01

はじまって5分程度で理解できること。
この映画はイタリアのお家芸とも言えるB級作品ですね(笑)。
溢れ出るB級感がすごいです(笑)。

結婚大追跡 02

ストーリーは、主人公のアッスンタ(モニカ・ヴィッティ)が
ヴィンチェンツォ(カルロ・ジュフレ)の手下に誘拐されるが、
手下がお目当てのアッスンタの従妹と間違え、誤って誘拐される。

シチリアには、誘拐された娘は、その男と結婚するか、
男を殺すかしなければ、未代までの恥という厳しい掟があり、
アッスンタが必死で訴え、ヴィンチェンツォは彼女と
一緒になることを承知したかにみえた。

翌朝、アッスンタが目覚めた時、
ヴィンチェンツォは、イギリス行きの船に乗って逃亡。
アッスンタは、復讐を誓って、ピストルとイギリス行きの
片道切符を手にシチリアをあとにする。

アッスンタはイギリスでヴィンチェンツォを見つけたものの逃げられ、
その間に、若い修理工の男にプロポーズされたり、
ホモの青年フランクに慕われたりしながら、しだいに成長していった。
そんな彼女を、看板描きをしていたヴィンチェンツォが見つけ、
アッスンタに無理矢理結婚を迫り、一夜を共にした。

翌朝、ヴィンチェンツォが、もぬけのからとなった
アッスンタのベッドに気づいた時、
彼女は看護婦時代に知りあった恋人の医師、
オズボーン(スタンリー・ベイカー)が待つ、
ジャージー行きの船に乗るべく、道を急いでいた。という内容。

結婚大追跡 03

この作品といえばPeppino de Lucaが手掛けた
軽妙なファンクビートのシタールグルーヴのテーマ曲が
一部のサントラ・マニアから有名で、
それが絶妙なタイミングで挿入されて気が抜けます(笑)。


まぁ一番の見所はモニカ様の様変わりする衣装(どれも素敵✨)と
モニカ様の美貌に尽きるのではないでしょうか。
ということでお美しいモニカ様を載せておきますので、目の保養にどうぞ。

結婚大追跡 04

結婚大追跡 05

結婚大追跡 06

結婚大追跡 07

結婚大追跡 08

結婚大追跡 09

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結婚大追跡 11

結婚大追跡 12

結婚大追跡 13


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天気の子

天気の子 1

公開から1ヶ月以上経ってしまいましたが、
先週『天気の子』観に行ってきました。

天気の子 2

天気の子 3

前作『君の名は。』ほどではなかったですが、
今回もしっかりと泣かせて頂きました(笑)。

とても現実にありそうな景色と、
現実離れした光景が交錯しつつ、
でもそれがナチュラルで、どっぷりと作品に心酔。
説明不要の素晴らしい絵の力、マッチした音楽と、
文句のつけようない作品ですね。

天気の子 4

物語の序盤で、主人公たちがチャーハンを作るシーンがあり、
ローソンとコラボして再現したメニューが発売されていたので、
鑑賞する数週間前に食べてみました(笑)。
順番逆で楽しむ荒業(笑)。
天気の子 6

天気の子 5

今回は舞台のほとんどが東京でしたが、
聖地巡りも楽しそうですね。

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The Beguiled / ビガイルド 欲望のめざめ

昨年、日本公開されたソフィア・コッポラの
『The Beguiled / ビガイルド 欲望のめざめ』を少し前に鑑賞しました。
1966年の小説『The Beguiled』が原作で、
『白い肌の異常な夜』というタイトルで1971年に映画化もされているようです。
本作はリメイクということになるわけですが、
あまりリメイクを前面に打ち出してないので、
1971年の作品にはこだわらず、あくまで『The Beguiled』という
小説を映画化しましたって感じでしょうか。

ビガイルド 01

1864年、南北戦争下の、南部諸州側のバージニア州が舞台。
時代性もあって、最近のソフィア・コッポラ作品とは
表面的には毛色の異なるイメージです。
(この時代を舞台にしたものは『マリー・アントワネット』以来でしょうか?)

ビガイルド 02

ストーリーは、世間から隔絶された女子寄宿学園で暮らす
7人の女たちの前に、ケガを負った北軍兵士の男が現われる。
女性に対し紳士的で美しいその兵士を介抱するうちに、
全員が彼に心を奪われていく。
やがて情欲と危険な嫉妬に支配されるようになった女たちは、
ある決断を下す、という内容。

ビガイルド 03

物語は割と淡々と進んでいき、もっと時間を割いて
ひとりの男に揺れる女性陣を描いてもよさそうな気もしましたが
あっさりと事件が起き、あっさりとクライマックスへ進み、
あっさりと結末を迎えた感じがしました。

ビガイルド 04

衣装や建物、木洩れ日の森林など、映像として印象深い「美」と
物語の「狂気」のコントラストが、より不気味さを増します。

ビガイルド 05

個人的には可もなく不可もなく、平均的に楽しめた作品でした。

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アラン・デュカス 宮廷のレストラン

アラン・デュカス 宮廷のレストラン 01

昨年、日本公開された、フランス出身モナコ国籍のシェフ、
アラン・デュカスのドキュメンタリー映画
アラン・デュカス 宮廷のレストラン』をアマゾン・プライムで鑑賞。

日本でも「ベージュ アラン・デュカス 東京」や「ブノワ東京」を手掛け、
世界各地で23のレストランを経営する、言わずと知れた名シェフに2年間密着し、
ベルサイユ宮殿に宮廷レストランをオープンさせるまでを軸に、
彼の多忙な日常、各レストランの試食、貪欲に新たな発見を追い求める姿を
映し出した貴重な内容の作品。

日本で、ベージュでの試食や、京都での食事の様子も映し出されています。
アラン・デュカス 宮廷のレストラン 02

アラン・デュカス 宮廷のレストラン 03

ロンドンでは過去に厳しい一面も見せつつ、
その成果の現れで彼の基準を満たすシェフの料理に
鋭い評価とアドバイスを言ったりしています。
アラン・デュカス 宮廷のレストラン 04

料理に興味のない方でも、彼の仕事に対する姿勢や、
時代の流れを読み取り、新しいものを取り入れていく洞察力など、
刺激になることが多いと思います。
アラン・デュカス 宮廷のレストラン 05

アラン・デュカス 宮廷のレストラン 06

アラン・デュカス 宮廷のレストラン 07

もちろん素晴らしい料理も拝むことが出来ます。
アラン・デュカス 宮廷のレストラン 08

アラン・デュカス 宮廷のレストラン 09

アラン・デュカス 宮廷のレストラン 10

アラン・デュカス 宮廷のレストラン 11

労力を費やして完成したベルサイユ宮殿のレストラン、ORE
本当に豪華絢爛で素晴らしかったです。
行ってみたいなぁ...(笑)。

テーマ : ドキュメンタリー映画 - ジャンル : 映画

グッバイ・ゴダール!

今年の夏に劇場で観たかった『グッバイ・ゴダール!』を
観に行く機会が作れなかったので、amazonプライムで鑑賞。

Le_Redoutable_04

ぼくはトリュフォー派なので、ゴダール作品は主要な作品しか
観ていないのですが、もちろんヌーベルバーグ以降の
フランス映画の流れは興味深いので、楽しく観ることができました。
が、その辺りに興味のない方だとチンプンカンプンな内容でしょう。

Le_Redoutable_01

本作は、ゴダールの2番目の妻で、『中国女』の主演を務めた
アンヌ・ヴィアゼムスキーの自伝的小説を映画化したもの。
なので、ゴダールが『中国女』後の、商業映画との決別をした辺り〜
アンヌ・ヴィアゼムスキーとの別れまでが描かれています。

イケメン、ルイ・ガレルが髪を剃り落としてまで
ゴダールに似せた役者魂、スゴい...。
Le_Redoutable_02

アンヌ・ヴィアゼムスキーを演じるのはステイシー・マーティン。
Le_Redoutable_03

現代のフランス映画、もっと日本公開されたらいいのになぁ、
と思いつつ、なかなか動員に結びつかなさそうですね...💧

テーマ : 映画レビュー - ジャンル : 映画

SOUNDS LIKE SHIT the story of Hi-STANDARD

SOUNDS LIKE SHIT

11/10に公開されたHi-STANDARDのドキュメンタリー映画
SOUNDS LIKE SHIT』を鑑賞してきました!

何を隠そうワタクシ、ハイスタ世代ど真ん中で、
ハイスタのフォロワーみたいなバンドを高校時代にしていたので、
これは!と思い、仕事も片付いてなかったですが、観てきました(笑)。
ネタバレありかもしれないので、これからご覧になられる方は
鑑賞してから読んで頂けると幸いです。

映画はメンバー3人のインタビューを別々に撮影し、
時系列を追って、ライブ映像を交え、進んでいきます。

ライブ映像に関してはほとんどが初公開の物で、
結成当初のライブ映像は、メンバーが所有していた映像だったり、
既出の物も編集を変えていたりと、
ファンの方はそれだけでも観る価値ありです。
特に2000年以降のライブ映像は音もとても良くて、
ライブのシーンが流れる度にゾクゾクしました。

ちなみに1999年の『MAKING THE ROAD』ツアーの地方の映像は、
ほぼ全ての公演を撮影されていた模様で、
Pizza of Deathにビデオテープが山のように残っていたそうです。
今回使われなかったものも観てみたいですね。

当時、傍から見ていると、AIR JAMというモンスターフェスを開催したり、
CDのセールス的にも全てが順調に進んでいたように
見えていましたが(特に地方から眺めていたので)、
内情は常に苦悩がつきまとっていたんだなぁと。

自分たちの力で前進するのに、徐々に歯車が狂い始め、
重く負担がのしかかり、メンバーがダウンしてしまうという...。
そしてオフィシャルのアナウンスもなく、活動休止。

ボク個人も、2000年のAIR JAM前後に、Pizza of Deathに
ハイスタ in 鳥取のライブをオファーしていたのですが、
これも返答に時間がかかり、もちろん流れてしまいました。
が、本当に大変な時期だったんだなぁと改めて納得。

その後、2000年代の空白の10年が流れるわけですが、
ここでのインタビューは、当時の苦しみと愛憎の裏返しか
メンバー各々の言葉が攻撃的でストレートに突き刺さります。

印象的だったのは、メンバー全員がタイミングをずらして
心に病を負ってしまう話。
無敵だと思っていた僕らのヒーローは
誰よりも人間味があり、繊細だったんだなぁと。
メンバーにもそれだけハイスタが大きく、
まるで諸刃の剣の様でした。

ただメンバー個人としても、バンドとしてもダウンしながらも
這い上がって、2011年の震災を機に再始動する姿は
より大きく、希望の光を身にまとっているように感じました。

という事で、ファンの方はもちろん必見。
現在追いかけてなくとも、当時聴いてた方も必見です。
涙なしには観れないと思います。


- - - - - - - - -

個人的には1999年の『MAKING THE ROAD』リリースの前に
鳥取(米子ファンフェルナンデス)と、静岡、山梨のレアな3ヶ所で行われた
Indian Summer Tour』というショートツアーで観たライブが格好良くて
今でも目と耳に焼き付いております。

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カメラを止めるな!

カメラを止めるな

公開から随分経ちましたが、やっと『カメラを止めるな!』を観てきました。

何を書いてもネタバレになってしまいそうなので、
何も書けませんが(笑)、評判通りおもしろかったです。

映画制作の表裏を描きつつ、ユーモアや遊びたっぷりに
サクッと見せてくれます。

公開時、わずか2館からはじまり、2018年11月時点で340館オーバー、
製作費300万円で、興行収入28億円の偉業!
久しぶりにインディペンデント映画で夢が膨らむ作品ですね!
そして何より制作や宣伝に関わっている方、
映画を観てファンになった方の愛がスゴいです。

観て損はない、2018年を代表する作品でしょう。

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希望のかなた

希望のかなた 01

昨年12月に公開され、劇場で観るタイミングがなかった
アキ・カウリスマキの『希望のかなた』をamazonプライムで観ました。

ずいぶん昔からアキ・カウリスマキは大好きで、
監督作品は、ほぼ全部観ていると思います。
今回もカウリスマキ御用達の役者を起用して、
無表情な人物、独特の色味、シュールな笑い、音楽演奏シーン、
謎の日本愛など、いつもの調子でニヤリとしてしまいます。
友情出演的でしたが、カティ・オウティネンも出てましたね。
カティ・オウティネンはもはやカウリスマキ作品でしか
観ることが出来ないです...(笑)。

希望のかなた 02

そしてそれに加え、今作は難民テーマをより深く取り込み、
じわじわと考えさせられます。

希望のかなた 03

恒例の監督の愛犬、今回はヴァルプが、
犬のコイスティネン役で出演しております。
可愛いです🐶
希望のかなた 04


カウリスマキ監督の過去の作品も観返したくなってきました。
『過去のない男』『罪と罰』辺りから観ようかな...。

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